春を告げる山菜の中でもその独特な苦みとヌメリが大人気の蕨:ワラビは古くは万葉集にも登場するほど歴史が深く明治時代には人工的な栽培も行われていたそうです。
最近では町おこしの一環としてわらび園を営み地域観光を担っているほど根強い人気があります。
蕨/ワラビって何科の植物?
蕨:ワラビはイノモトソウ科に属されているシダ植物の一種 です。
ここで説明する蕨:ワラビは若芽を言いますがこの蕨の根には沢山のデンプンが含まれていて、このデンプンから作られるのがわらび餅です。
蕨/ワラビの生えている場所は?
蕨/ワラビは日本の全国に分布しており、日当たりが良い場所を好みます。
草原や雑木林などに自生していますが、比較的身近な里山や休耕田等でも採れることから親しみやすい山菜の一つとも言えます。
お辞儀をしたような形で生えてきてやがて上に真っ直ぐ伸び葉を広げて行きます。
蕨/ワラビの旬の時期っていつ?
蕨/ワラビは地域によって旬の時期は違いますが里の桜が八分咲きになった頃に顔を出すと言われています。
暖かい地域
3月の中旬頃から旬の時期が始まります。
本州の中央辺り
4月~5月に旬の時期が始まります。
東北より北の地域
5月の終わり頃から旬のピークを迎えます。
蕨/ワラビの選び方
蕨/ワラビは成長するに従い先端の葉を広げシダの姿になって行きますので、食用として採るのは先の葉がまだ丸く開いてない産毛が生えている物を選びます。
根元から小気味よくポキッと折れるものは堅くなく美味しいです。
店先で販売されているものは産毛が沢山付いていて切り口がみずみずしいものを選ぶようにしましょう。
時間が経ったものはしなびていたり切り口が変色してしまっているので注意しましょう。
蕨/ワラビの主な栄養は?
- ビタミンB2…皮膚や粘膜の機能維持をしたり細胞の新陳代謝を促す効果が期待できる
- ビタミンE…活性酸素の働きを抑え免疫力を高める効果が期待できる
- 葉酸…細胞の代謝や赤血球を新しく作りだす作用がある
- ナイアシン…皮膚や粘膜を強化をサポートする働きがある
- 食物繊維…腸の働きを助け便秘改善に役立つ
蕨:ワラビの有害物質について
蕨/ワラビには発癌性のあるプタキロサイドという物質や、ビタミンB1を破壊してしまうアノイリナーゼという物質が含まれています。
これらの物質は蕨/ワラビを生の状態で食べると中毒を起こしてしまうことから通常は生食はしません。
しかし、きちんとアク抜きをすればこれらの物質は流れ出てしまうため安心して蕨/ワラビを食べることができます。
まとめ
蕨/ワラビは春の山菜を代表するといっても過言ではないほど人気のある山菜です。身近に生えることもあり手軽に入手出来ることから親しみやすい山菜の一つとなっています。
蕨/ワラビは若芽を山菜とし食し、根の部分はわらび餅として用いられますが蕨/ワラビの根から作られるわらび餅は最近ではとても少なく希少な物となりました。
蕨/ワラビが持つ発がん性物質や毒性はきちんとアク抜きをすれば安心して食べられますのでしっかりあく抜きをして春の味を楽しみましょう。
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