【サマツ/早松】は、秋の味覚の王様である松茸に、見た目も味も、そして香りまでもがそっくりなキノコです。
マツタケよりも、やや赤褐色気味で、サイズも少しばかり小さいものが多いです。
しかし、一見するとマツタケと区別が付かないくらい、そっくりなキノコです。
マツタケが、赤松などの松属樹木が生える場所に生えるのに対して、サマツは、ブナ科の広葉樹林に生えるのが大きな違いです。
図鑑などには「バカマツタケ」と表されています。
「生える場所を間違えた、馬鹿なマツタケ」という事が語源なのだそうです。
サマツって何科の植物?
【サマツ】は、ハラタケ目キシメジ科のキノコです。
因みに、マツタケも同じくハラタケ目キシメジ科のキノコです。
サマツの生えている場所は?
【サマツ】は、日本全国に分布しているようです。
サマツの生える場所としては、コナラ、カシワ、マテバシイなどのブナ科の広葉樹林が、生息している場所で見つける事ができます。
サマツの旬の時期っていつ?
サマツは、本家のマツタケより1ヶ月ほど早くに顔を出すと言われています。
サマツの生える時期は、地域によっての差はありますが、キンモクセイの咲く頃を、1つの基準とされています。
暖かい地域
8月下旬頃~10月中旬頃
寒い地域
9月入ってから~10月下旬頃
サマツの選び方
【サマツ】は、傘の部分が、5分開き位のものがお勧めです!
弾力があり、カサカサに乾燥していないものが良いです。
傘が開いて閉まっているサマツは、開いてないものより香りが高いので、鮮度の良いものを選ぶと、料理したときに香りがよく楽しめます。
傘が開いたサマツでも、傘の裏側が黒くなっていると鮮度が悪く、香りも飛んでいますので注意しましょう。
サマツの主な栄養は?
【サマツ】はまだまだ未知の部分が多く、サマツの栄養価としての資料がないので、ここではキノコに含まれている主な成分について説明しています。
- β-グルカン … 免疫力を高め、体外から入ってきたウイルスなどから身体を守る効果が期待できる
- ビタミンD … 骨と歯の生成を促進し、免疫力を高めてくれる効果が期待できる
- ミネラル … 体の組織をつくる原料となり、人間にとって必要不可欠な成分
- ナイアシン … 皮膚や粘膜を健康に維持し、脳神経を正常に働かせる効果が期待できる
サマツ以外にもマツタケに似たきのこ
【サマツ】はマツタケに似たキノコの1つですが、他にもマツタケに似たきのこは全国に分布しています。
マツタケと、とても似ているのに、梅雨が明ける頃に生える「土用松茸」や、見た目は松茸にそっくりだけど、香りが全くしない「ニセマツタケ」などがあります。
また、「マツタケモドキ」というキノコもありますが、このキノコは、熱を加えると変色しています。
まとめ
【サマツ】というキノコは、別名「バカマツタケ」とよばれ、地域によっては「ニタリ」とも呼ばれている、マツタケに非常によく似たキノコです。
マツタケは、主に赤松の林に生えるのに対し、サマツは広葉樹林に生えます。
サマツは、「生える場所を間違えた、バカなマツタケ」とのことから「バカマツタケ」とも呼ばれ、地域によって他にもいくつかの呼び名があるようです。
また、サマツはある起業が人工栽培する事に成功し、これから量産できる可能性があり、期待が寄せられています。
サマツは、市場では手に入れるのが難しいキノコなので、まだまだ希少価値が高いキノコです。