蕗はふきのとうが花を咲かせ、そこから伸びた葉柄の事を言い古くから日本人に親しまれてきた山菜のひとつです。
平安時代の書物には既に蕗の記録があり、その頃には人工的な栽培が行われていたと考えられています。
蕗って何科の植物?
蕗はキク科ノブキ属の多年草で日本原産の植物です。近縁種が少ない独特の野菜で早春にフキの地下茎から出てくる花のツボミがフキノトウです。
蕗の葉の表側は緑色をしていますが、裏の側は綿毛が密集して生えているので白く見える事があります。
蕗の生えている場所は?
蕗は日本全国の山野や河川の周りなどのやや湿った場所に生えています。山の斜面や沢などで多く見られ、郊外でも土手や用水路の周辺等の水が豊富で風があまり強くない土地を好んで生えています。
のぶきの旬の時期っていつ?
地域によって蕗の旬の時期は多少違ってきますが、暖かい地域ではふきのとうから成長する3月位から旬の時期を迎えます。寒い地方では旬の時期が遅いため5月の終わり頃まで蕗を楽しむ事が出来ます。
蕗の選び方
蕗は葉っぱの部分がみずみずしく、葉柄の色が鮮やかな淡緑色をして全体に張りがありピンとしているものを選びます。
葉が枯れていたり変色しているものは避けましょう。また、葉柄が成長し過ぎると堅いスジがはいりアクも多くなり、葉柄が細すぎるものも堅い場合が多いので注意が必要です。
店頭で買う栽培ものは葉柄がしなり過ぎているものや、切り口が茶色くなって干からびているものは収穫してから時間が経っているものですので、葉柄がシャキッとしていて切り口が新鮮な物を選ぶようにしましょう。
蕗の主な栄養は?
- アルカロイド…(苦み成分)色々分類されていますが鎮痛剤などにも含まれている成分です。
- カリウム…ナトリウムの排出を促し血圧の上昇を抑える効果が期待できます。
- カルシウム…ミネラルの一種で骨や歯をを丈夫にする役割があります。また、筋肉や神経の伝達や反応に働きかける役割もあります。
- 食物繊維…腸の働きを活発にし便通に効果が期待できます。
蕗:フキに似た有毒植物について
蕗に似た有毒植物でマルバダケブキという植物があります。葉が蕗とよく似ていて日本では本州の山奥に生息しています。
まとめ
蕗はふきのとうが花を咲かせそこから伸びた葉茎の部分の事を言い、古くから人々に親しまれ人工栽培もされてきましたが北海道では身近に自生いているため栽培はされていないようです。
また、蕗は古くから民間療法で咳止めや痰を切る薬としても用いられてきました。